凛々子さんがリストカットをするきっかけになったのは小学生だった凛々子さんが通っていた塾の先生のはなった一言だ。
「親に愛されたければリストカットすればいい」!!!
ええっ~そんなアホなことをいう大人がいるの???と私はにわかに信じられない思いだったが、しかし実際にこの無責任極まりない一言によって、凛々子さんは現実に腕を切ってみたのだそうだ。
当然、親にばれて叱られてその塾は辞めさせられたそうだが、凛々子さんはそれからリストカットを日常的に行うようになっていく。
凛々子さんは一人っ子で、両親が歳がいってからの子供だった。
平成生まれだし、さぞかし甘やかされて育ったのかと思いきや、その反対だった。
凛々子さんのご両親は大変厳しく、いつも何かを叱られていた、ときには手も出されたそうだ。
家庭は裕福だったが、その親の口癖は「何不自由なく育てたのに!」だった。
凛々子さんは自分は両親から憎まれているのではないかという思いに時々かられたという。
だから子供の時からいつも死にたいという思いが消えなかった。
そんな凛々子さんはリストカットによる温かい血と痛みだけが、生きる力になったというのだから・・・・・・
そのうち凛々子さんは腕以外にも、太腿をカッターや彫刻刀で切っていったという。
太腿は傷口がパックリ開くのですよね!の言葉を聞いたとき、私はファミレスにいることを忘れて、悲鳴を上げてしまった。回りの人ごめんなさい( ;∀;)
ちょっとの傷でも大騒ぎするビビリーの私には想像もできない凛々子さんの荒行だが、
実は今はリストカットはしてないのだそうだ。
私は少し安堵した・・・・・・・以下その理由だ。
大学生活ももうすぐ終わり、来年には昼の職種に就くことが内定しているそうだ。
そんな凛々子さんが現在も働くキャバクラでも大変なことは山ほどあるという。
凛々子さんが客から言われて一番怒りがわくのが、
「女は良いよね、身体を使って稼げるのだから」という言葉だそうだ。
ああ~こんな最低なことを口にする男がまだまだ一杯いるのだなあと唖然としてしまう
そして、客の8割、9割は家の愚痴か、会社の悪口を言うのだそうだ。
その割合の多さに私も驚いた。
そんな現実を嫌というほど知らされた凛々子さんはある時、とても理解ある優しい彼氏に出会い、心が癒されていったという。
リストカットをしていた凛々子さんを決して非難や意見などしないというのだ。
自分を理解してくれる人に出会えて心が穏やかになっていった凛々子さん。
だから、今はリストカットしようとは思わない、と。
リストカットは悪ではないと言い切る凛々子さんではあるが、リストカットしている自分にはもう戻りたくないと言った。
昼の就職をしても、休みに一日ぐらいはキャバクラで働いてもいいと言う。
それはなぜですか?と聞くと、やっぱり夜の街は楽しいですよ、と笑顔で話す。
凛々子さんのこれからの未来も、この笑顔が続けばいいなあ~と心から思った。
楽しそうに帰っていった2人の後ろ姿を私はいつまでも見送った・・・・・
凛々子さんの場合 お・わ・り
次はどんな人達が登場するのだろうか?? 私自身が一番楽しみにしているのかもね!! つづく