今回ご紹介する本は、芥川賞受賞作 今村夏子作 「むらさきのスカートの女」
近所に住む、むらさきのスカートの女が気になって仕方ないわたし。
そのわたし目線で物語が進んでゆく・・・・
私もよく、レストラン、またすれ違う人の中で、とても気になる人が現れると観察してしまう癖がある。
そして、この人はこんな人なのではないかと想像し、そしてその裏付けを取りたくて、じっと観察してしまう。
もちろん本人にはバレないようにだ。
その本人が立ち去れば、私の観察も当然終了である。
しかしこの本の中のわたしは気になる人から離れられなくなった、そしてともだちになりたいという願望を持ちそれにむかって行動をはじめてしまうのだ。
昨今、こんな事例はストーカーと言ってしまえば簡単なことなのだろうが、そんな一言では片づけれない、日常とそれを踏み外す紙一重のところがギリギリのラインで描かれているのでとても面白かったのだ。
と、いうことで今回も相も変わらず一気読み。
価格:1,430円 |