★小説 「赤い女 青い男」⑤

私は38歳の誕生日をむかえた
親も結婚の話しを私に向けて言うことがだんだん数少なくなってきた頃だ。

ある男性と知り合った
関東の地方都市の工場の経理の仕事をしていた時、その会社に久しぶりに若い男性が入社してきた。

33歳の功太とはじめて出会ったのは会社の駐車場だった、

車を降りてきた男性ははじめて見る、青い色を放っていた

私ははじめて見る、深い青色に目を逸らすことができず、功太をじっと見つめていた。
じっと見ている私に功太は「俺の顔に何かついてますか」と笑顔を向けてきた

私ははじめて見る青と功太の笑顔に心を奪われてしまったのだ。

それから、功太に食事に誘われて、自然と功太の住むアパートに行くようになった

功太はよく喋った 
「俺はこんなしけた会社などいつかやめてやる、もっといい会社に入って金持ちになってやる」と自身満々に言っていた。

功太の青は綺麗だなと 私は思っていた。

その反面、私の赤が少し薄くなっていったような気がして寒気がしたのだ。

ある日、功太の帰りを待っていると、功太のベットの下にやけに白い袋が沢山あるので、手を入れて引き出してみた

病院で処方してもらった薬のようだ、

何か病気?と顔を傾けていた私の頭の後ろから『何みてんだよ」という激しい怒りの声がした

功太?後ろを振り返ったその男は間違いなく功太だった。

目が口が、頬がいつもの功太と違う、同じ人間と思えないほどの歪んだ顔面

どす黒い青になっていた。

私が後退りしたと同時に髪を引き摺られた、
私の細い体はいとも簡単に倒れた

そこに多いかぶさってきて、「人のもの勝手に触るなよ」とヒステリックな声で叫んで、私の首を掴んで絞めた。

息ができない苦しさに、足をばたつかせたが功太の手の力がゆるむことはなかった

薄れる意識の中で、私の赤が消えてしまう・・・

気絶しそうになった時に、首を圧迫していた力がゆるんだ

功太が我にかえって手を離したのだ
 
そして「俺、病気なんだ、優子に知られたくなかったんだ』と泣きじゃくった。

私は咳込む胸を押さえてうずくまりそうになった時、功太がキスをしてきて、私のブラウスを引きちぎって私を犯した

また、私の赤が薄くなっていった・・・・

翌日、首に変な模様の痕ができたので、まだ蒸し暑さが残る季節だが、首が隠れる服を着てでかけた。

私と功太に起きた出来事を思いかえして目眩がして倒れそうになった。

功太は病気なんだ、私は自分に言い聞かせるように呟いた

だから、優しくしてあげたい

優子だろと自称気味に笑う自分の顔を見た時に赤があきらかに薄くなっていた。

それからの功太は 気分が高揚している時と落ち込んでいる時の境界線がはっきりしている

躁状態というのだろうか

全く寝ることもなく私の身体を弄ぶ。

落ち込んでいる時のセックスは、「一緒に死んでくれ」と奇声をあげ私の首に手をかけて締め付けながら果てる

私の首は青あざが絶えないので、いつも首を隠していた

ようやく、黄色くなり白くなりかけると功太はそれを確かめるように、私の首またを絞める。

もう、私の生命の赤は、功太の青と混じりあって腐った血のような色になっていった。

これが愛なのか?

くだらない質問を自分になげかけていた。

あの綺麗な赤にはもう戻れないのだろうか?
どこか諦めていた自分がいたのだ。

つづく
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この記事を書いた人

美容師からセミナー講師へ転職し、日本各地を回る
2020年に退職❗️夢はかなうの?やジェンダー問題をブログにて発信中
★Bar経営(CLEBAR)
★メンタルヘルスマネジメント®検定試験Ⅱ種合格
2026年7月 大阪店 Bar Hug's オーナー
 ホームページ:https://barhugs.jp/

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